江戸時代には美人のフィギュアが流行っていたということを知っていますか?
アニメさながらの錦絵や浮世絵が刊行されて、人気を呼んでいました。
現代とそんなに変わらない(笑)
フィギュアにされる程の美人を見たいっ!
残念ながらフィギュアは見付かりませんでした。
でも、美女(みめい)が必死に探して浮世絵を発見しましたから、ご覧あれ。
下↓は有名な菱川師宣(ひしかわ もろのぶ)による見返り美人図(1688-1704)
寝小便で稼ぐ美人
スポンサーリンク■目次
▶江戸三美人▶お江戸女性の職業
▶寝小便で稼ぐ美人
▶まとめ
江戸三美人
美人の条件は時代や国や好みで違います。
江戸時代初期は丸顔が人気でした。
やがて、うりざね顔の柳腰が美人と呼ばれるようになるんです。
お江戸で評判の美人素人娘。
それは水茶屋で働く看板娘が浮世絵師に目をつけられて、描かれたことが始まりです。
錦絵を創造した鈴木春信が、笠森稲荷の「おせん」を描き大変な騒ぎがおこったのですよ。
本物見たさに人々が笠森稲荷に押しかけて、店は大繁盛しました。
おせんが入れてくれるお茶が飲みたいっ!
こうなってくると止まりません。
おせんの絵草紙、おせんの双六(すごろく)、おせんの手ぬぐいが売り出されて大フィーバー!
おせんのフィギュアならぬ人形も大ヒット、歌もできて(手まり歌)川柳も流行り、ついにはおせんがモデルの芝居まで上演される始末です。
結果おせんは二十歳で、幕府御休息御庭者支配の倉地制之助に見初められて嫁いでいきました。
この時代は身分制度があったので、大大大玉の輿なんです。
素晴らしいっ!
おせんは可愛らしい楚々とした野の花のような美人だったと伝えられています。
明和の三美人、おせん、およし(異説あり)、お藤とされています。
おせんと人気を二分していたのは、柳屋お藤。
華麗な大輪の花のような美人だったそうです。
蔦屋およしは詳細不明。
不鮮明な絵しか見付からずにすみません。
右が笠森おせん、中央が蔦屋およし(?)、左が柳屋お藤。
寛政時代になると水茶屋の美人素人娘は、お客様にお茶もいれずに店に座っているだけの、マジに「看板娘」と化しました。
茶代は普通は10文。
江戸三美人の1人、いつもニコニコして愛想が良かった「おきた」の店の茶代は300文。
ちょっとしたボッタクリですね。
喜多川歌麿の「江戸三美人」
手前右が難波屋おきた、左が高島おひさ、中央が芸者の富本豊雛。
水茶屋はこの後いかがわしい場となって、美人素人娘ブームは下火になります。
でも、美人錦絵はずーっと人気ですよ。
美人への憧れは廃れない(笑)
お江戸女性の職業
江戸時代は女性の職業が限られていました。
容姿が良ければ水茶屋や矢場などの水商売ができますが、年をとるとお払い箱。
職業を紹介してくれる口入屋に通ってもなかなか難しく、芸を売る(芸人、茶の湯、生け花)など、手に職が無いと身を売るしか無い感じ。
芸は身を助けるんです。
妾を仕事として割り切っていた女性がいたのも仕方が無いんです。
お江戸は火事が多かったので年中大工仕事があり、人が沢山集まるから男性が職にあぶれることは無かったことに比べて、女性が自立するには厳しい時代でした。
お嫁にいきたくなくて芸も無い女性は、仕方が無く妾に!
だけど妾も嫌!(笑)
そこで次のような稼ぎ方が生まれたんです。
ぶっ飛んでいる稼ぎ方に笑って下さい。
寝小便で稼ぐ美人
こんな川柳があります。
「小便をして逃げるのは妾と蝉」
「お妾のおつな病は寝小便」
アハハハ
寝小便の持病を持っているという訳じゃないんですよ。
江戸中期、「小便組」と呼ばれた妾達がいました。
彼女達は前金で手当てを受け取って妾の契約をして、適当な時期に寝小便をします(爆)
そうすれば相手から嫌われてお払い箱になりますから。
相手は自分が嫌がって別れるので、前金を返せと言わないんです。
寝小便をして別れたら、また次の相手へ。
中には大変な美人の小便組もいたそうです。
「小便のくせに容顔美麗なり」
という川柳もあります。
美人と別れたくなかった主人が大きなお灸をすえたら寝小便が治ったという話も!
これでお灸が流行り、小便組は消えていきました。
まとめ
お江戸の美人フィーバーと、美人でも寝小便で稼いでいた女性。
面白いですね。
フィギュアまで売っていた江戸時代、あなどれません。
ちなみに彼女が寝小便をしたら嫌いになりますか?
(笑)
変な職業もあったものです。
江戸時代には面白いことが沢山あるので、またおりを見て書きますね。
私は別に懐古主義では無いのですが、歴史は好きです。
お江戸を舞台にした漫画でイチオシがこれ。
鼠よけの猫の絵を描く絵師の話ですが、キセルを加えた猫の妖怪などキャラクターが最高です。描写が面白くて楽しめる漫画ですよ。
- 作者: 永尾まる
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2016/06/17
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
オホホホ
スポンサーリンク