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【江戸時代 】お江戸の騙しテクニック医療!買いたくなるネーミング

「女悦丸」「寝乱髪」「天女丸」「即妙一粒丸」「乳のたる御薬」「打老円」「長命丸」「一生歯ぬけざる薬」「首より上の薬」

これ、みんな江戸時代に売られていた薬の名前です。
名前だけで、だいたい何の薬なのかが分かりますね。

江戸時代には優秀なコピーライターがいたのでしょう。
名前だけで買いたくなるじゃないですか!

一生歯が抜けない薬なんてある訳がありませんから、詐欺ですが(笑)
誇大広告のようなネーミングセンスに、思わず唸る美女(みめい)です。

お江戸の医療詐欺が面白いので記事にしました。
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江戸の医療詐欺

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■目次

 ▶売れた「女悦丸」
 ▶江戸のヤブ医者
 ▶医者川柳と妙薬紹介
 ▶まとめ
 

売れた「女悦丸」


あの小林一茶が愛用していた滋養強壮薬「地黄丸」は、今でも売られています。
小林一茶の書いた「七番日記」あたりを読むと効果があるのではないかとも思える歴史ある薬。


お江戸のお土産として人気があったのが、薬なんですよ。



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四ツ目屋チラシ↑



お江戸のアダルトなお店「四ツ目屋」で売られていた秘薬です。

「蠟丸(ろうがん)」「女悦丸(にょえつがん)」「寝乱髪」


名前だけで怪しい。


成分に山椒やスパイスが使われていたので、ヒリヒリしたりむず痒くなる。
使い過ぎると、大事な場所がただれたり炎症をおこすからヤバい!


「寝乱髪」は名前の通り、女性が髪を振り乱す程の激しい興奮が得られるとか。

こんな記述が残っています。


「寝乱髪 用ゆればうつつ抜かしてよがり泣く 寝乱髪の名にしるきかな」


買いたくなる男性が沢山出てくる江戸時代の優秀なキャッチコピーですねー。



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江戸のヤブ医者


お江戸にはいいお医者様が少なかったのです。
ヤブ医者やタケノコ(薮にもなれない)医者ばかり。
詐欺も多かったのですよ。


「葛根湯医者」
ヤブ医者だから、どんな病気にも葛根湯を飲ませる医者のこと。


「手遅れ医者」
怪我人を一目見て「手遅れじゃな」と言う医者。
怪我をする前に来ないから手遅れだと言う。


「でも医者」
頭を丸め長羽織を身につけて、格好だけは一人前の医者に見えるやから。


医師免許が無いから滅茶苦茶な医者ばかり。
「犬の糞だらけ、医者だらけ」
数だけは多かった江戸時代。

悪徳医の詐欺のテクニックにビックリしますよ。


患者や家族の信頼を得て、高価な薬を買わせたいのが悪徳医者。
今日与えた薬の効果が必ず明日あらわれるようにしなければならない。


灰墨で作った丸薬を患者に飲ませて「黒い便が出たら薬が効いている証拠です」と言う。
灰墨を飲んだら、当然便が黒くなるから患者は医者を信用するのです。


そこで高価な薬を勧めれば、患者は惜しまず金を出すというマニュアルがありました。


上手いなぁ。


医者川柳と妙薬紹介


病人のほうでやぶ医のさじをなげ
患者の方から匙を投げられるヤブ医者のこと


タケノコにあたりやぶ医を所々さがし
運が悪くタケノコ医者(ヤブ医者以下)にあたったからヤブ医者をを探すというもの。

せめてヤブ医者に診てもらいたいなんて悲しい。


ではお江戸で売られていた妙薬の名前を紹介していきましょう。
時代劇で聞いたことがあるかもしれませんね。


万金丹
効果……解毒・鎮静

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神教丸
効果……腹痛


陀羅尼助
効果……胃痛・腹痛・食傷


錦袋円
効果……万能


反魂丹
効果……腹中

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乳のたる御薬
効果……母乳


不問丸
効果……万能


打老円
効果……長寿


即妙一粒丸
効果……万能


けしからん奇妙
けはへぐすり

効果……育毛


天女丸
効果……婦人病


読書丸
効果……物覚えがよくなる

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読書丸チラシ



まだまだ沢山ありますが、どれか欲しい物がありますか?
読書丸なんてネーミングも秀逸。


まとめ


今なら笑えないお江戸の医療事情。
時代的に身体の知識がないから仕方が無いのですが、変な薬と変な医者ばかり。


医者より薬頼りだったのも時代のせい。
万能薬が32文、現代の価格で千円以下で売られていたし。



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惚れ薬も売っていたんですよ。
イモリの黒焼きですが・・・・・・。
イモリの黒焼きの粉を好きな人に振りかけるだけ!


誰か試してみてください。


江戸時代は「病は気から」
多分プラシーボ効果で効いた妙薬もあったことでしょう。


現代にも悪徳医はいるので気をつけて。


オホホホホホ


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