「いう事きかないとかめのこ食べちゃうよー」
「うぉぉぉー!それだけは止めてくれぇ」
毎回聞こえてくるこの謎のやり取り。
かめのことは何ぞ?
リアルは小説より面白い出来事があります。
美女(みめい)が見てきた命懸けのかめのこについて。
亀の甲
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■目次
▶入院中の食事▶ナースコールを食べる人
▶命懸けのお菓子
▶まとめ
入院中の食事
主人が入院して二週間、退院の日も決まって落ち着いてくると入院生活の不満が出てきます。
「ラーメンが食べたい」
「ゲームがやりたい」
「寿司屋に行きたい」
まぁ、仕方が無いよね。
入院生活とは薄味の食事をとり、大人しく寝て治療をするためのもの。
我慢をしなければいけません。
暇な入院生活。
しかし、そんな暇な入院生活の中で変わった人がいることを発見。
それは主人の夕飯の時に聞こえてきました。
「こんな物が飯のおかずになるかー!」
わぉ、凄い怒鳴り声。
これがその時の夕飯。
うん、ちょっと物足りないかもしれない。
けれどこの怒鳴り声は!
この怒鳴り声の主は70歳くらいのお爺さん。
佐藤(かめい)さんです。
佐藤さんは足の骨折で入院していて、この病院の名物になっている患者さんでした。
ナースコールを食べる人
次の日から佐藤さんの様子を注意して見ていた私と主人。
骨折入院していて可哀想だと思うんだけど、あまりの破茶滅茶ぶりに笑い声を抑えるのが大変でした。
佐藤さんは年中ナースコールを押します。
「リモコンとって」
「水飲みたい」
「コーヒー買ってきて」
あまりにナースコールを押すので、看護師さんもウンザリしている感じ。
でもナースコールを押しても「水くれ」「はーい、佐藤さんちょっと待ってね」と言いながらすぐに来られない看護師さんもいます。
そんな時、しばらくして佐藤さんのベッドから看護師さんの怒った声が!
「佐藤さんっ!またナースコールを食べてるっ!」
また?
またって・・・・・・
ナースコールを食べるなんて。
悪いけど主人と笑い転げてしまいました。
そこで冒頭のやり取りが繰り広げられたのです。
「いう事きかないとかめのこ食べちゃうよ」
「うぉぉぉー!それだけは止めてくれー」
謎のかめのこ登場。
命懸けのお菓子
かめのこって何だろうと主人とずっと考えていました。
佐藤さんはその後もナースコールをよく押していて、たまに「かめのこ食べたい」と言っているのが聞こえてきます。
「この前も喉に詰まらせたでしょ?
寝ながら食べたら駄目ですよ」
ナースコールから聞こえてきた声。
お菓子らしいと検討がつきました。
謎が解けたのは「かめのこ食べたい」「かめのこ食べたい」「かめのこ食べたい」と佐藤さんがゴネて、看護師さんが困ってドクターを呼んだとき。
ドクターの笑い声が聞こえてきました。
「ハッハッハ
かめのこうは食べていいですよ。
このお煎餅美味しいですよねー」
お煎餅だったのかっ!
その後、佐藤さんは「白菜も食べたい」とドクターに聞き始めました。
「白菜は駄目だよ、佐藤さん」
そう答えるドクター。
え?
何でかな。
気になるので、私と主人は聞き耳を立てっぱなし。
「かめのこうは口の中で溶けるけれど、白菜は溶けないから駄目です。
もう少し我慢してください」
なるほど。
「キムチ食べたい」
ボソッと聞こえる佐藤さんの呟き。
キムチか!
きっとシュンとしているだろうな、佐藤さん。
けれど、かめのこうの許可は貰えたんだから良かったはず。
まとめ
ネットで調べたところ、かめのことは「亀の甲」という高級煎餅のことでした。
毎日佐藤さんの「亀の甲食べたい」というナースコールが聞こえてくるので、段々と私と主人も食べてみたくなってきたんです。
その話を聞いた息子と娘も「亀の甲食べたい」と言い始める始末。
この記事のネタにもなったので、主人が退院する時には大量に買って佐藤さんにもプレゼントをしてこようかな。
佐藤さんも早く退院が出来ますように。
白菜キムチが食べられるようになるといいな。
かなり笑わせて頂きました。
ちょっとしたアイドルのような存在になっている佐藤さん。
看護師さんが「あー」と言ってと指示すると「いー」
と言い、たまにナースコールを口に入れてフガフガやっている憎めないお爺さん。
嫌いじゃないわ。
オホホホ
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